これ覚えておけば、ネットワークスペシャリスト試験もバッチリ!をスタンスに書いていきます。
Contents
データリンク層
データリンク層に関するキーワードについて書きます。
多重化方式
無線通信において効率よくデータを送信するために多重化という技術が用いられています。
OFDM(直交周波数分割多重)
データ信号を複数のサブキャリアに分割して、各サブキャリアが互いに干渉しないように配置する方式です。周波数分割多重化方式をより効率よく送信できるようになっており、無線LANで利用されています。
CDM(符号分割多重化)
複数の情報を送信する際に送り主の情報(符号)を送信データに付与する方式です。
TDM(時分割多重)
特定の時間単位でデータを区切って多重通信を行う方式です。ATMで採用されています。
WDM(波長分割多重)
異なる波長の光を同時に長居して通信する方式です。光ファイバなどで利用されています。
ネットワーク層
ネットワーク層に関連するキーワードを書きます。
回線の種類(LAN)
現在、LAN回線には様々種類のものがあり、代表的な回線を以下に列挙します。
イーサネット
CSMA/CD方式を採用したもっともポピュラーなLAN回線です。回線が空いていたら誰でもデータを送ってよいことになっています。もし、同時に回線を使用した場合(衝突検知)はランダムな時間をまってから再送します。フレームは1500バイトです。フレームには、フレームの先頭に置かれる同期用の信号である「プリアンブル」やフレームの最後に置かれるデータ誤りを検出するための信号である「FCS」があります。
※無線LANではCSMA/CAがあります。
トークンリング方式
トークンパッシングによってデータリンクの制御を行います。ネットワーク内にトークンとよばれる送信権を巡回させてそれを手に入れた端末のみ通信することが可能です。
フレームに異常が発生した場合はアボートシーケンスを送信して通信を中断します。
FDDI方式
データの最後にフリートークンを追加してネットワーク上に必ずトークンが存在するようにした方式です。さらに媒体として光ファイバを用いており、通信リングを二重化する場合があります。(二重構成のことをDASといい、一重構成のことをSASといいます)
ATM
53オクテット(ヘッダ5+データ48)の固定セルを単位でデータを送信します。固定長のため、通信機器を専用ハード化できるため処理不可を軽減することができます。なお、イーサネット間を通過する場合はAAL5という中間レイヤを置くことで透過的に通信することができます。ATMでは伝送速度が契約より速すぎる場合は通信処理を下げるシェーピングを行います。
回線の種類(WAN)
現在、WAN回線には様々種類のものがあり、代表的な回線を以下に列挙します。
ISDN
統合サービスデジタルネットワークのことで、Iシリーズインターフェイス勧告の従って用意された製品の総称です。回線の速度によってN-ISDN(速度低)やB-ISDN(速度高)があります。
ADSL
周波数帯域が上り下りで異なるため、上下で速度が異なる安価で高速なインターネット回線の技術です。当時にしては画期的で定額賞金、常時接続が特徴でした。またこれにはトレリス符号化という伝送ノイズに強い訂正技術を用いている点も特徴です。
携帯電話の音声符号化
音声をデジタル信号化する方式としてCELPがあります。
これは「音源」と「声の振動による音の変化」の2つのパターンに分け、送信側は多くのパターンから音声の波形パターンに近いものを使って符号化し、相手に送ります。相手は受信した符号から復号化を行い、送られてきた音声に近い音を再生します。
例えば、8kビット/秒の音声符号化を行うVoIPゲートウェイ装置において、パケットを生成する周期が20ミリのときの1パケットに含まれる音声ペイロードは以下のようになります。
(8000ビット/秒)×(20ms/1000ms)=160ビット=20バイト
DNSレコード
DNSレコードはIPアドレス⇔FQDN間の名前を解決する53番ポートのプロトコルでDNSにはそれぞれの紐づけなどのレコードを持っています。代表的なのが以下のものです。
Aレコード | IPアドレスと端末を紐づけるレコードです。 |
---|---|
CNAMEレコード | ホスト名に別名を付けるレコードです。 |
MXレコード | ドメイン名とメールサーバの対応を紐づけるレコードです。 |
NSレコード | 自身のドメイン内にあるDNSサーバの情報を持つレコードです。 |
その他、DNSに関連するものとしてDNSラウンドロビン方式について説明します。
DNSラウンドロビン方式とは、DNSサーバがURLの名前解決として機械的にアクセス先のIPアドレスを問い合わせの到着順に割り振り、アクセス数を分散する仕組みです。ただし、アクセス数を分散するだけで負荷(※1)が分散されるわけではありません。また、Webサーバが故障した場合でも、この方式だと機械的に故障したWebサーバのIPアドレスを応答してしまいます。この場合は登録されているWebサーバのAレコードを削除する必要があります。
※1:サーバのCPU使用率、応答時間、メモリ使用率、データ通信料など
ICMP
ネットワークが正常に動作しているかを監視するプロトコルです。
以下のコマンドがあります。
例えば、
・Destination Unreachble(到達不能)は送信元が設定したソースルーティングが失敗した場合に送られます。
・Redirect(リダイレクト)は転送されてきたデータグラムを受信したルータがそのネットワークの最適なルータを送信元に通知して経路の変更を要請する際に送られます。
・Time Exceeded(時間経過)はフラグメントの組立中にタイムアウトした際に送られます。
・Source Quench(始点抑制)は受信側のバッファがあふれた場合に送信ホストへ通知します。
IGMP(Internet Group Management Protocol)
ホストがマルチキャストグループへの参加や離脱をルータに通知するプロトコルです。
IPv6
IPv4の枯渇が目前と迫ってきたなか、その代わりとなるIPアドレスとしてIPv6が登場しました。
IPv6の特徴
特徴としては以下の通りで単純に扱えるアドレス量が増えただけではありません。
[特徴]
・128ビット(16バイト)
・16進数
・IPアドレスにMACアドレスを起用
・フローラベルやエニーキャストなど新しい機能の追加
・チェックサムフィールドの廃止
・IPSecの必須
IPアドレスの表記規則
IPアドレスの表記規則が複雑のため、以下に列挙します。
1. 0が続く場合は省略可能(0000:0000:→::)
※1回のみ
2. 先頭の0並びは省略可能(0012:001b:→12:1b)
3. 0しかないフィールドは0で省略可能(0000:ac12:→0:ac12)
4. ネットワークアドレスを表すのにプレフィックスを利用可能(2001:db8:100:1000::/56)
IPv6のプリフィックス
その他IPv6のプリフィックスについては以下になります。
グローバルユニキャストアドレス | 2000::/3 |
---|---|
ユニークローカルユニキャストアドレス | FC00::/7 |
リンクローカルユニキャストアドレス | FB80::/10 |
マルチキャストアドレス | FF00::/8 |
アプリケーション層
アプリケーション層に関連するキーワードです。
ハミング符号
冗長ビットを付加することにより1ビットの誤り訂正と2ビットの誤り検出を行うことができる圧縮方式です。
用途としては、Bluetooth通信で、ビット誤りを訂正するために使われています。
CRL
CRLは有効期限内に失効したデジタル署名のシリアル番号のリストです。
WebDAV
HTTPを使って、Webサーバのコンテンツのアップロードや更新を可能にするプロトコルです。
HTTP認証方式
HTTPへのアクセス認証には以下の二種類があります。
ベーシック認証
暗号化せずにログイン情報をサーバへ伝える(HTTP1.0以前)
[特徴]
・IDとパスワードを暗号化せずに送信する
・クライアント側で使う場合”UserName:password“の形で文字列を作成
・Base64でエンコード
ダイジェスト認証
暗号化してログイン情報をサーバへ送信します。
[特徴]
・MD5メッセージダイジェストを送る
シン・プロビジョニング
ストレージの容量を仮想化して、容量に関する事前予測及び増設準備等を不要にする技術です。具体的には、「利用者の要求に対して仮想ボリュームを提供し、物理ディスクは実際の使用量に応じて割り当てます。」
MDA(モデル駆動型アーキテクチャ)
プラットフォーム等のアーキテクチャに依存しない設計を目指すソフトウェア設計技法です。
アーキテクチャに依存する部分と依存しない部分とに分ける点が特徴です。
この技法の利点として以下が挙げられます。
・ライフサイクルを通じたコスト削減
・新規開発時の時間短縮
など
OMT(オブジェクトモデル化技法)
分析過程に大きな労力を投入し、オブジェクト指向でソフトウェアを開発してく技法です。
オブジェクト指向による設計には以下のような概念があります。
汎化
サブクラスに共通の性質や特性を抽出し、それらをまとめてスーパークラスを定義することです。例えば、バスやトラックから自動車のクラスを定義する流れが汎化です。
特化
スーパークラスにとある機能を加味してサブクラスを作成することです。例えば、自動車からバスのサブクラスを作成する流れが特化です。
以上